皆さん天狗の伝説が今なおを日本に数多く残っていることは有名ですね。
時には神と呼ばれたり、時には人に危害を加える妖怪とも呼ばれたりしている天狗ですが、はたしてその正体とは一体何者でしょうか?
今回はそんな天狗にまつわる都市伝説を解説するのですが、同時に今なお天狗伝説の残る地「高尾山」を調査してきましたので、そちらの画像とともにもご覧ください。
目次
天狗は1400年前の日本書紀に書かれてる?
天狗に関する最も古い記録は日本書紀に書かれており、それによると637年の飛鳥時代に天狗の目撃情報が描かれていると言います。
その内容は、都の空を突然雷のような尖い音をたて、東から西へと移動する星が現れたのだとか。
当時の人々はこれを流星の音と捉える人もいたらしいですが、中国の仏教に詳しい飛鳥時代の学僧「旻」(みん)によると、この雷鳴のような轟音は雷ではなく、天狗の吠え声で流星と思われた星はなんと天狗だったのだと言います。
この話が本当かどうかはわかりませんが、これが日本で1番最初に天狗が目撃された話らしいです。
ちなみにインドでは天狗という言葉は「流星」という意味があるらしく、それが後に中国語で訳されて天狗と言う言葉になったと言われています。
その後は天狗の話は平安時代まで一切取り上げられなかったらしいです。
天狗の正体は修行僧・山伏説
そしてここからはその天狗の正体について少し探っていきましょう。
この後の日本では、自然を神とする考え「山岳信仰」も盛んとなり、山で修行する者も現れました。
彼らは霊力や悟りを身に着けるために山に篭り修行を行い、人々からは山伏とも言われていました。
彼らはそこで身に着けた呪術や祈祷などを用いて人々に知恵を広めたとも言われていますね。
ここで注目してもらいたいのは彼らの服装。
一説では天狗は彼ら山伏と着ている服装があまりにも似ているため、天狗の正体は山伏なのでは?とも言われています。
天狗=山の神様?
それまでは山で起こる不思議な出来事は「天狗の仕業」と言われていた事もあり、山と関わりの深い彼らが天狗と勘違いされたと考察する事もできますね。
実際に天狗は山の神と信じていた人もいれば、厳しい修行を重ねた山伏が死後にお山の聖者になったという説もあるのです。
またオカルト的な話をすると、彼ら山伏が死んだ後の姿こそが天狗なのでは?という説も存在します。
ちなみに山で起きる不思議な現象=天狗の仕業との考えから「天狗=神様説」と行った具合に人々の間で神格化されてきました
天狗に遭遇した少年と実体験
ちなみに日本では天狗とともに修業した子ども「寅吉少年」の実体験なんかも語り継がれてますね。
ある日を境に天狗の存在する不思議な世界「仙境」とこちらの現世を行き来する少年の話なのですが、その中で彼は天狗の住む場所を言い残したと言われています。
例えば茨城県・笠間市にある愛宕山。
少年はこの山には13人の天狗が住んでいると証言したらしいです。
実際に愛宕山には「13天狗の祠」というものが現在でもあるらしいです。
他にもこの寅吉少年は仙境での生活や、この世には存在しない生物や妖怪の話もしていたのだとか。
江戸時代後期の話なのでこれが本当かどうかは判りませんが、当時の子供にここまでの作り話ができるとは思えないですね。
この少年の体験談は現代語に訳されて「仙境異聞」という名前で出版されているので興味のある方は是非読んでみてください。
天狗にさらわれた少年 抄訳仙境異聞 /KADOKAWA/平田篤胤
東京・高尾山に語り継がれる天狗伝説
東京で最も天狗にゆかりのある地と言えば高尾山が挙げられます。
東京都・八王子市に位置するこの高尾山は古くから修験者達の霊山として知られています。
そしてこの山では天狗にまつわる数多くの伝説が今なお語り継がれているのです。
先ほども少し触れた、厳しい修行を重ねた山伏が死後にお山の聖者になったという説もあれば、この高尾山で天狗が山賊を撃退したという言い伝えもあるのだとか。
その伝承もあってか山頂の薬王院内には数多くの天狗の銅像が立っているのです。
薬王院の飯縄大権現とは?
そして一説ではこの天狗たちは薬王院に祭られている神様・飯縄大権現(いいづなごんげん)を守護しているともいわれています。
ちなみに高尾山にまつられている飯縄大権現(いいづなごんげん)の銅像が立っているのですが、不思議なことにその姿は天狗に似ているものでした。
しかしここに祭られている神様・飯縄大権現は不動明王の仮の姿であり、さらにそれは5つの仏様、神様が一つになった姿なのだといいます。
その中のイメージの一つに尖った口ばしが特徴的な仏教の守護神・迦楼羅天が混ざっており、天狗に見えたのは実はこの口ばしとのこと。
単なる見間違いでしたね。
そして後日、その飯縄大権現について調べると一つ都市伝説じみた面白い話がでてきましたので、ここでご紹介させていただきます。
八王子の由来は飯縄大権現からきている?
先ほども書いた通り高尾山に祭られている神様・飯縄大権現。
そんな彼のバックグランドをひも解くと、高尾山のある「八王子市」に関連するワードがいくつか浮かび上がるのです。
一部をWikipediaから引用させてもらいますと…
『飯縄講式』では妙善月光と金毘羅夜叉との間にできた十八の王子のうち、出家せず俗に留まった十王子の第三が飯縄智羅天狗で、これが飯縄山の飯縄明神である
出典:Wikipedia
飯縄明神とは先ほどの飯縄大権現の別名にあたります。
この話をまとめると、現代の天狗の姿形で語り継がれる飯縄明神(飯縄大権現)は十八人の子供(王子)の一人。
そして仏道の修業のために出家することもなく、その地に留まった。
この話を関連付けるワードが東京都の「八王子」
この飯縄大権現が祭られているのが「八王子の高尾山」
さらに彼は「十八の王子」の一人。
そして彼は出家せず、その地に留まった。
もしかすると現在の八王子市の地名はこの神話から引き継がれているのかもしれませんね。
もちろんこれは単なる個人的な考察で、他にも「牛頭天王(ごずてんのう)の八人の子供(王子)」説など地名の由来はあるのですが、これはこれで説としては面白いかなーと思いました。
牛頭天王(ごずてんのう)と8人の王子(八王子)をまつる信仰の広がりの中で、八王子神社や八王子権現社(ごんげんしゃ)が建立され、地域の信仰を集め始めるとともに、地名として定着していった
引用:八王子市公式ホームページ
天狗の都市伝説・まとめ
天狗の都市伝説、いかがでしたか?
これらの話が本当かどうかは実際のところ判りませんが、天狗=山伏説はなんとなくイメージできますね。
他にも鼻がやたら高かったり深い顔立ちから、かつて日本にやってきた外国人なのでは?なんて説もあります。
まあ、今となってはその真相を知る人もいないので、永遠に謎のままです。
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とまあ、最後は少し宣伝になってしまいましたが、今回はそんな感じで。
では!